感情コントロール初級

メンタル改善

感情は放っておくと、だんだん収まる

不快なことを気にすれば、よけいに不快な気分になります。怒りを気にすればよけいに怒りが込み上げてきます。①何か特定の感情を気にすれば、それが増加されるわけです。しかし、②放っておけば静まっていきます。これら2つが感情の基本的な性質です。

不快に思うな、怒るな、と命令されても、それに従うのは不可能です。表に出さないことは可能ですが、感情は自然と湧き上がるものですから、それを無くせというのは無理です。私たちがついつい感情的になってしまうのは自然なことなのですね。

感情を放っておくとは?

つまり、気にしないということですね。とてもシンプルですが、難しいときもあります。

感情は出てくるのが当たり前ですから、ネガティブなものならその1回出ただけで済めばいいのです。しかし、1度出た感情について、あれこれ考えるから感情に苦しむわけです。

「こんなことで怒るなんて私はおかしい」とか「他人の言葉に振り回されるなんて自分は情けない奴だ」とか、自己嫌悪まで発展しますから、恐ろしいものです。それで苦しまないために、いっそ、「人間は感情的でちっぽけな存在なのだ」と認めてしまえばいいのです。実際にそうなのですから、そのまま事実を受け止めてしまえばいいのですね。

そうすると、不思議と以前より感情に振り回されなくなります。人間は感情に支配されやすいですし、感情は入れ替わりやすいのです。そういうもんなんだな、と思うと楽になりますね。

答えのでない感情について考えても意味がない

たとえば、他人のちょっとした物言いや態度に腹を立てたとします。本人は特に何も意図せずやってたりしますが、言われた自分としては「バカにされた」「この人はいつも〇〇だ」とか思ってしまうわけです。しかし、それは何の根拠もありませんし、自分の抱いた感想でしかありません。

理由を考えても答えなどありませんし、ネガティブな解釈をすればするほど、自分の気持ちが落ち込むだけです。それに意味はありませんし、心の状態がよけい悪くなってしまいます。

感情的になりやすい人は、物事を真面目に受け止めすぎる

このような真面目な人は融通が利かないところがあり、相手からの悪意を感じると、それをまともに受け止めて怒ってしまいます。受け流せばいいのですが、それができないのです。

その理由は、「こうなるはずだ」「こうなるべきだ」という強い思い込みが一因になっています。「あの人なら仕事を手伝ってくれる」「あの人なら賛成してくれる」「私は間違っていない」「こうするしかない」等、将来起こる不確実なことを絶対なものと期待したり、自分は常に正しいと考えたりします。でも、それって絶対ありえませんよね。

現実は、どれか一つの正しい答えがあるわけではありません。確実ではなく曖昧なものなのです。「これしかない」ではなく「いろいろある」と考えてみれば、物事を真面目に受け止めなくて済みます。物事の是が非かの両極の中間である曖昧な空間を受け入れることが大切です。すると思い通りにいかなくてイライラする必要がなくなるわけです。

変えられるものから変えていこう

他人の言動なんて、めったに変えられるものではありません。それよりも自分の考え方を変えたほうがよっぽど簡単で、ストレスがかかりません。上記の内容を知って、感情の基本的な性質を受け入れれば、感情を放っておくことができやすくなり、少し楽になります。

また、現実的に変えられることとしては、好きな服を着る、髪型を変えてみる、気分転換に外食する、友人と会って話す等、日常のちょっとした行動があります。こんなふうに、気分が楽になる行動を取って、嫌な感情を消していくのも感情をコントロールする上で、いい方法です。

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