プロセスの公平性の法則とは
結果の損得よりも手続き上の公平性を重視する、という心理的傾向のことです。
結果よりも、プロセスの公平性を重視する
取引や契約において、客観的、論理的に考えれば、提示内容や価格などの目下の問題にだけ焦点を当てるほうが理にかなっているでしょう。
しかし、実際には、その価格の理由や立場について説明し、公平だと思うことについて話し合うことが、契約成立には役立つということです。
「相手がこちらの状況を理解しようとしているか」「礼儀正しいか、丁寧か」「こちらを尊重しているか」等の公平さを示す要素が、取引の具体的な数値よりも、結果への満足度にとって重要になりがちなようです。
また、自分がそのプロセスにかかわるほど、その結果が公平だと考えやすくなります。
プロセスの公平性の例
- 丁寧な(または、話を聞いてくれた)相手との取引を優先する
- 丁寧な(または、話を聞いてくれた)相手から商品を買いやすくなる
- 話を聞いてくれた相手のことを信用する
- 不公平な分け前を拒否する。(拒否しなければ、分前はもらえたのに)
以上のような例が挙げられます。
相手が丁寧だったり、話を聞いてくれたりすると、情に流されて合理的な判断ができにくくなります。例えば、丁寧で、よく話を聞いてくれるが優秀ではない外科医と、少し冷たく無愛想だが優秀な外科医だったら、どちらに手術してほしいでしょうか?私は後者にしてほしいと思います。
相手の態度ではなく、その取引や商品、スキル等の重要性にも目を向けておきたいということですね。
プロセスの公平性に対処する方法
①物事を客観的に見るようにする。②感情や倫理的判断に屈しないこと。です。
プロセスが不公平だと感じると、人は感情的になりやすいです。その結果、非合理的な決断をしてしまします。また、相手が倫理的に間違っていると感じると、取引をしないという選択もします。
不公平だろうと、相手が非倫理的であろうと、取引したほうが利益になる可能性もあります。事実を客観的に見ることは、やはり重要なようです。
また、反対に、プロセスが公平であることに囚われると、取引や商品価格についての客観的判断を鈍らせてしまします。冷静になって、流されないように気をつけたいところです。
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