対人関係による怒りの対処法

メンタル改善

対人関係で怒りを感じるとき

対人関係で「怒り」を感じる原因として、「役割期待のずれ」があります。

人は、あらゆる人に対して、何かしら役割を期待しています。自分が期待した通りの役割を相手が果たしてくれれば、ストレスがありません。また、相手が自分に期待している役割を、自分も引き受けたいなら、ストレスがありません。

反対に、相手が自分の期待通りに動いてくれないとき、あるいは、相手が自分に期待していることを、自分が「やりたくない」「できない」となったら、ストレスになります。このストレスが怒りになるわけです。

誰かに怒りを感じたときの自分への質問

誰かに怒りを感じたときは、役割期待のずれがあるかもしれません。下記の項目を自分に質問してみて、ずれがないかチェックすると、お互いの関係が改善されるかもしれません。

  1. 自分は相手に何を期待しているのか?
  2. それは相手にとって現実的な期待なのか?
  3. 自分の期待は相手に伝わっているのだろうか?
  4. 相手は自分に何を期待しているのか?
  5. 相手が本当にそれを期待していると確認したか?
  6. 相手からの期待は自分にとって問題なく受け入れられるものか?
  7. 受け入れられない期待であれば、どのように変えてもらったらよいか?

以上の7つの質問の答えを紙に書いて整理すると、自分や相手の認識のずれや、何を相手に伝えたらよいかを考えることができ、対人関係の問題を解決する助けになります。

対人関係での怒りへの対処法

①相手を変えようとしない

相手に期待することは「今の相手が無理をしなくてもできること」にとどめておき、相手を変えようとしないことです。こう考えることで、相手は不快に思いませんし、自分も相手を変えようとする不毛な努力をしなくてよくなります。

人は、自分から変わることはできますが、人を変えることは非常に難しいです。人は、それぞれのタイミングでしか変わらないのだと受け入れることが怒りへの対処になります。

別の方法としては、相手が変わらなくてもできる役割を期待すること。また、環境を変えることで、相手や自分を変えるといった方法があります。

②自分の期待を正確に伝える

相手を変えられないからといって、期待を伝えるのをやめる必要はありません。貸したものを返してほしいとき、「〇〇を返して」と正確に伝えるのは大切なことだからです。

ただ、ケンカになるような言い方はやめておきましょう。嘘も方便なので、「前に貸した〇〇なんだけど、友達が貸してほしいらしくて、できるだけ早く返してほしい」と伝えるものありです。

なかなか言いにくいこともあるでしょうし、ときには「期待」+「ついてもいい嘘」で対処するのもいいと思います。

③相手には相手の事情があると考えてみる

人によって環境や能力、考え方が違いますから、その人が努力していても変わることができないことも十分考えられます。

相手の行動で怒りを感じたときは、その行動の裏に何か事情があるのだろう、と考えてみると、怒りが和らぎます。

④必ずしも期待のずれをなくす必要はない

期待というのは少なからず、必ずずれているものです。また、相手によっては、ずれていても気にしないことで対処可能です。

ずれを気にすべきは、親しい家族、親戚、友人、恋人等の自分にとって重要な人との間でしょう。

また、どれくらい気にするのかも、その人との距離で違います。親戚や友人ならば、「ある程度は仕方ないな」と割り切れる部分があるはずです。

会社で、同僚や上司との関係であれば、仕事に支障がなければいいか、と考えることもできます。基本、自分に関係ないことや、たいして影響のないことは放っておけばいいのだ、と思えば余計な怒りが起きなくて済みます。

⑤相手とうまくやる必要はない

わざわざ相手から嫌われる必要はありませんが、うまくやる必要もありません。こう考えるだけでも、少し楽になるはずです。

期待のずれというものは、どうしても起こってしまうものですから、うまくやれなくても普通だし、そもそも、うまくやる必要もない、と考えると怒りがでにくいでしょう。

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